特許出願の早期審理
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特許出願の早期審理について

特許出願の早期審理制度は、早期審査制度とは別の制度であり、拒絶査定となった特許出願について拒絶査定不服審判を請求した場合に、通常よりも早期に審判審理を開始させるための制度です。

したがって、早期審査を受けた特許出願であっても拒絶査定不服審判で早期審理を受けるためには手続が必要になります。

以下では、特許出願に係る拒絶査定不服審判について早期審理を受けるための要件及び手続について、簡単にご説明いたします。

早期審理を受けるための要件

早期審理を受けるためには、特許出願の拒絶査定不服審判が次のいずれかに該当する必要があります。

*1  中小企業とは、中小企業基本法等に定める中小企業のことをいいます。次の表に示す従業員数又は資本金等の要件を満たす企業をいいます。

業  務 従業員数要件 資本金要件
a  製造業・建設業・運輸業・その他の業種 (b〜fを除く。) 300人以下 3億円以下
b  小売業 50人以下 5千万円以下
c  卸売業 100人以下 1億円以下
d  サービス業 (ソフトウェア業、情報処理サービス業を除く。) 100人以下 5千万円以下
e  旅館業 200人以下 5千万円以下
f  ゴム製品製造業 (自動車又は航空機用タイヤ及びチューブ製造業並びに工業用ベルト製造業を除く。) 900人以下 3億円以下

*2  災害救助法の適用される地域は、平成23年東日本大震災による災害に際しては、岩手県、宮城県、福島県の全域及び茨城県、青森県、栃木県、千葉県、新潟県、長野県及び東京都の一部区域が含まれます。

*3  事業所等には、工場、事務所、店舗、研究所が含まれます。

*4  特定多国籍企業とは、本店又は主たる事務所が所在する国や地域以外の国や地域に当該法人の子法人等を設立している法人であって、国際的規模で事業活動を行っているとともに、高度な知識又は技術を有すると認められる法人をいいます。

*5  国内関係会社とは、特定多国籍企業がその総株主等の議決権の過半数を保有していることその他の当該特定多国籍企業と密接な関係を有する国内の会社をいいます。

早期審理を受けるための手続

早期審理を受けるためには、特許出願の拒絶査定不服審判を請求するだけではなく、審判事件ごとに「早期審理に関する事情説明書」を提出する必要があります。

※早期審査を受けた特許出願であっても拒絶査定不服審判について早期審理を受けるためには手続が必要になります。

※早期審理の申請をする事情、審判請求時における先行技術文献の開示の有無等によっては先行技術調査を行い、その結果に基づく先行技術が記載された文献の名称,その先行技術との対比説明を記載することが必要となる場合があります。

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